ハッピーキャリアプログラム 女性のキャリアアップ・起業コース ーリカレント教育ー

About受講される方へ

授業風景

マーケティング 山本 昭二 先生

「遠隔での授業の新しい形 -マーケティングの変化への対応-」

関西学院大学 経営戦略研究科 教授
山本 昭二

2020年に突然世界に大きな変化が起こって、元の世界がどの様なものだったかも分からない状況になった。ただの遠隔会議システムとして使っていたzoomを授業に使うことになって半年後、秋学期の「マーケティング」の講義が始まった。

この講義はハッピーキャリアの受講生の皆さんだけではなく、一般の受講生の方や他のプログラムの受講生も参加されている科目で、これまで多様な受講生の反応に毎年楽しく授業をさせてもらってきた。それが、インターネットを通しての講義では、対面とは大きく異なる。食卓で家族を気にしながら受講する人、時々回線が切れてしまう人、慣れないソフトの操作でまごつく人など画面の向こうで起こっていることを理解しながら授業をしなければいけない。対面で簡単にできていたことが、オンラインではソフトの操作を覚えたり新たなコミュニケーションの手段に頼らなければいけなかったりすることも確かである。

反対にいつもと変わらないのは、この授業で何かを得たい、自分の仕事を見直したい、自分ができることを広げていきたいという真剣な取り組みの態度である。受講生の背景は様々である。メーカーの技術者、スーパーの人事担当者、看護師、製薬メーカーのMR等々大きな会社から個人の事業まで、その時間に集まってくる受講生の知識や意図も多様である。もちろん、マーケティングを専門的に業務で行っている部署の受講生もいる。

最近は講義の中でインターネットを使った販売やマーケティングコミュニケーションなどの話題も多くなっているが、この講義は入門なので基本的に2000年代の初め頃までのマーケティングの基礎的な仕組みを元にして講義をしている。講義としては、マーケティングの発展してきた経緯を中心にして、現代のマーケティングの大半をカバーできるようになっている。

それでも受講生の中には最新の知識に興味を持っている人たちもいる。ネット社会の中で新たに事業を興したいという人たちには基礎的な知識加えて、インターネットマーケティングの利点や限界についても答えるようにしている。

こうした問題を具体的に考えるために、この講義では二つのケースに関してレポートを書いて貰っている。電化製品の開発に関するケースでは、講義で紹介した分析方法を使いながら、成功要因を探っていく。授業では、zoomのブレークアウトルームでディスカッションを行い、それぞれのレポートを評価し合う。

当初想定したターゲットとのずれや、想定よりも需要が大きくなった理由などを話し合う中で、当初の計画が成功を収め、持続的な成長を導けたのかは何故かを知ることが重要な発見となる。レポートを作成することで、ケースの内容を詳細に読み取り、論理的に再構成する力を付けていく受講生も数多くいる。昨年もハッピーキャリアプログラムの受講生が、コロナ禍での新たな可能性を提案したり、4ページにわたるレポートを提出したりするなど熱心に取り組む姿が印象に残っている。

4回目講義では、でリレーションシップマーケティングの基礎について、学んでいる。インターネットマーケティングとの親和性が非常に高い分野であるが、ここでは苦情処理のケースを扱いながら、顧客の価値を明らかにすることが、インターネットマーケティングの成否を決めてくることを理解して貰う。

このケースに対するレポートでは、苦情処理の基本である、相手が敵対的な態度を取らないようになおかつ顧客の生涯価値に応じて対応に強弱を付けることの意味を説明することが求められるが、具体的な対応策を提示しているものもある。ハッピーキャリアプログラムの参加者のレポートが、緻密な論理構成で他の出席者からも評価をされていた。実際にこうした問題に関連して起こりうる状況をディスカッションすることで、企業の抱える問題を多面的に理解することができる。

講義では、参加者の皆さんからの質問があり、実例に関しての感想がある。受講生の皆さんは実に生き生きと、日頃感じていることから業務での疑問に至るまでお話をしてくれる。他の受講生の意見を聞いて内容の理解を深めていくことはオンラインになっても変わらない。毎回180分の講義はあっという間に過ぎてしまうので、いつも時間が足らなくってしまうのだが、何人かが最後に残って質問をしている時間もオンラインになっても変わらない風景である。

経営戦略2 佐藤 善信 先生

「私の授業風景:経営戦略2」

関西学院大学 経営戦略研究科 教授
佐藤 善信

経営戦略を受講した方の最初の印象は、「横文字(英語のカタカナの専門用語)の意味が分からない」ではないだろうか。経営戦略の専門用語は日本語に訳せない言葉が多いので、そのままカタカナで表現しているのである。だが、その意味を日本語でできるだけ正確に具体的にかみ砕いて説明するよう努めている。そのせいか、以下のような感想が授業の最終レポートで書かれていることが多い。

「経営戦略の授業は他の授業に比べ、受講を通して自身の変化が明確にわかる授業であった。なお、講義で教えていただいた多くのフレームワークや理論は、一つ一つ難しいながらとても面白く感じた。」以下では、私の授業風景の内容を、昨年度のハッピーキャリア受講者の最終レポートに書かれた感想を中心に紹介する。採点対象になるレポートなので、教員に対する受講者の若干の「忖度」が含まれていると考えられるが、その点を考慮しながら読んでいただければと思う。以下のような素朴な全般的な感想を書いてくださった受講者もいた。

「経営戦略の講義を受け学びとなったこと、そしてそれを受けて自身が変化したと実感したことは、大きくあげて、 (1) 企業には戦略があるということ、(2) “顧客”や“従業員”など、人の行いが根源にあることを忘れてはいけないということ、そして(3) 新聞の読み方が変わったということ、である。」

同じような感想を持った方もおられた。この方の場合は、授業で得た知識をどのように活用するのかについても、説明してくれていた。「経営戦略の講義を経て、仕事に対するモチベーションが上がり、身近な会社の見方が変化、人生観を豊かにすることができた。具体的に日々の生活で、会社、経営に興味が沸き、新聞の読み方も深く読むようになり、夫婦の会話でも仕事に関する話題が増えた。自分自身、子供を出産してから仕事と家事育児の両立を気にしすぎてしまい、自身の就職活動時代企業研究をして入りたい企業を調べ、知ろうという気持ちが入社以降無くなってしまったことに気づいた。特に、ケーススタディを通じて、会社、経営の面白さを感じ、所属している会社をもっと好きになって働きたいという意欲が芽生え、来年の復職後に向けてモチベーションを上げることができた。」

実際、この方のように、授業で得た知識をどのように活用すべきかについての感想は多い。以下で紹介する感想はすべてそうである。「今まで私は自分の所属企業の業界内のポジションについてあまり気にしていなかったように思う。しかしこの講座を受講して、人事として厳しい人材獲得競争を勝ち抜く為には自社のポジションや事業の方向性についてもっとアンテナを張っていかなければならないと気付いた。今後は講座で学んだことを実際の仕事で活用し、知識や経験として自分の中に定着させたい。」「企業を自分自身に置き換えて考えることで、個人の戦略的思考力も高められる。意思決定プロセス『エフェクチュエーション』という、自分の手持ちの手段を用いて何ができるのか、まずは少しずつ行動を起こすという考え方は、就職活動に向けて行動を起こす励みにもなった。」「時間管理のマトリクスを使いながら、かつての自分の仕事内容を振り返り、自分自身の課題の整理や戦略の組み立てにも取り組んでみたい。感覚的には、今までは第一領域と第三領域の仕事ばかりに集中し、大事な第二領域にはほとんど取り組めていなかったような気がする。ハッピーキャリアプログラム終了後、再就職できた矢先には、必ずこのマトリクスを意識した仕事をしていきたいと思う。」「授業を通して経営戦略とは何か全体像を把握し、理論的概念や分析ツールを理解することができた。また、学んだ様々な考え方は今後自分個人のキャリア設計にも応用でき、子育てや地域活動にも活かし得る貴重な成長の糧となった。」

専門用語のカタカナ語が難解なので、全4回の授業では、身近な企業の実際の経営戦略をベースにして、そのケースに相応しい経営戦略の理論概念を紹介する。理論概念の難易度も1回目は低くし、徐々に難易度を上げていくようにする。予習してケースを分析してきた内容を4、5名のグループ内でディスカッションすることで、全く視点が異なる分析との出会いによりケース分析の奥深さを実体験することができたり、理論概念の本来の部分以外での使用方法なども発見できたりする。このような、ケースメソッドによる経営戦略の授業を存分に楽しんでいただければと思う。

ビジネスコミュニケーション 吉田 真知子 先生

「ビジネスコミュニケーションの学びから広がること」

ソーシャルスキル・プログラム合同会社 代表
人材活性・チームコンサルタント 吉田 真知子

ビジネスコミュニケーションの授業では、コミュニケーション力を4つの単元で学び、それぞれのキャリアアップに活かしていただいています。まずは自身のコミュニケーションスタイルへの理解を深め、他者の多様性を受け入れることで人間関係力を磨く「自分のコミュニケーション傾向と双方向コミュニケーション」。次にその人間関係を進展させ、その場に応じて自分の立場や考えを提示していく「相手と自分を活かす自己表現」。次には自己表現やプレゼンテーションにおいて、相手の立場に立って発信するロジカルコミュニケーションを身に着ける「相手にわかりやすく伝える表現法」。 そして最後は報告、連絡、相談や交渉・折衝などチームや顧客対応に活かす「チームの一員としての協働型コミュニケーション」です。

受講者がこの4回を体験されていく中で、特徴的に見られる点が2つあります。ひとつはコミュニケーションへの意識づけがどんどん変化していかれるということ。グループディスカッションなどで、「“話す聞く”という対話はごくごく当たり前におこなってきたことだが、もっと意識をして、意識を高めて活用していくことが重要だ」と多々つぶやかれます。つまり自分という資源を最大限活かすためには、コミュニケーション力の向上が大いに要になると実感されていくわけです。そしてその向上への具体的取り組みが自分自身への自信へとつながっていきます。

2つ目は、コミュニケーション意欲を多方面に広げていかれる姿です。受講者のみなさんは、もちろんビジネスへのビジョンを持って学ばれているわけですが、コミュニケーションをビジネス上だけでなく、もっと広げて活かしていきたいとおっしゃいます。たとえば家庭であったり、地域であったり、親との関係であったりと意欲をつなげていかれます。女性が働き続けるにはワークライフバランスの視点は欠かせません。バランスというよりワークライフマネジメントがポイントになることは言うまでもありません。そんな局面において、コミュニケーションはより重要課題になってきます。たとえば自分のビジネスに時間を使うためには、家族に対して「今日はお洗濯をお願いします」などオファーをすることが必要だったりします。たとえば「自分は今までの会社勤めでなく、独立して起業するのだ」という宣言は、まずは目の前にいる両親からはじめる必要があったりします。ビジネス上に出会う人とのコミュニケーションを磨くことと同列に、身近な人とのコミュニケーションへの取り組みが求められていること。日々生きて仕事をしていく上では、いわば360度、多方面へのコンタクトとコミュニケーションの質がモノをいうのだということに気づき、具体的にチャレンジをされていきます。

人生は100年の時代に入っていると言われています。そんな長期スパンの中において、学生時代に十分勉強したから、資格はもう取ったのだから、交渉事はすでに山のようにやってきから・・・と既成の価値資源やスキルに安住しているわけにはいきません。つまりさらなる【学び直し】が求められます。学びの更新をしていく自己投資が求められます。成長するにつれ呼び名が変わっていく魚(ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ)のごとく、私たちはキャリアを積む中からさらにバージョンアップしていきたいものだと思います。その第一階段として、または一工程として、これからもこのハッピーキャリア・プログラムをご活用頂ければと願っています。

会計・財務諸表 谷村 真理 先生

会計・財務諸表

ポラリス経営研究所 所長
(一社)大阪府中小企業診断協会 理事 谷村 真理

ハッピーキャリアの講義は、私の最も好きな仕事の一つです。
理由はたくさんあります。
第1に、受講される皆さんのキラキラした瞳。
第2に、乾いたスポンジのような吸収力。
第3に、お互いに切磋琢磨しあう素晴らしいチームワーク。
最後に、修了式での皆さんの美しく力強い笑顔!

一度社会に出てからの「学び」は学生時代以上に刺激的で、脳も心も活性化されるのでしょうね…。
何歳になってからでも、人は成長できる。そして、内面の成長は外面を若返らせる。
それをまさに実感できる場に居合わせることができて、私も大変刺激を受けています。少しは若返っているかな…(笑)。

私の担当している「会計・財務諸表」は、もともと苦手意識のある方も多く、特に最初の授業では不安の声をよくききます。ですが、一言も漏らすまいと一生懸命メモをとり、どんな小さなことでも質問する(この姿勢には、本当に頭が下がります)うちに、数字の世界の「世界観」が自然と身についてきます。同時に、お互いに教えフォローしあううちに、クラスの一体感が醸成され、皆さんの成長に拍車がかかっていきます。そして最後には、グループワークで実際の企業の有価証券報告書を読んで分析ができるまで力をつけて頂いています。

数字の世界は無味乾燥と思われがちですが、実はリアルな日常生活や体験と深く結びついています。
*この会社の商品、いつも美味しいのはなぜだろう…。次の新商品も、期待できるかな…。
*この会社、最近やたら宣伝しているけど、本当に商品買っても大丈夫なのだろうか…。
*この会社の株を持っているんだけど、持っていてもいいのかな…。
そんな素朴な疑問への答えのヒントが、数字の情報には詰まっています。

こういったリアルな感覚と数字の世界との橋渡しが、この講義のメインテーマです。
数字の世界の基本ルールを学んだ後、身近な企業を数字情報と実体験の両面から分析し、数字情報の意義と限界について、腑に落として頂きます。
ビール会社の分析をしたグループは、みんなで飲み比べをしたり(※授業中ではありません(笑))。
お菓子会社の分析をしたグループは、お菓子を並べてプレゼンしたり。
化粧品会社の分析をしたグループは、みんなで試して美しくなられていました^^

今、新型コロナウイルスの影響で、世界中が未曽有の事態に直面しています。
皆さんの生活も、少なからず影響を受け、大きく様変わりしていることでしょう。
そんな今だからこそ、生き抜くための力をつけることはとても重要です。学びや知識は、これを支える揺るぎないベースとなります。ハッピーキャリアの仲間と一緒に楽しく学び、先行き不透明な時代を、強く明るく生き抜いていきましょう!

コーチング&ファシリテーション 瓜生 稔先生

コーチング&ファシリテーション

株式会社ヒューマンラボ
代表取締役 瓜生稔

おおよそアカデミックな学問を学ぶ風景ではないかもしれない。ハッピーキャリアプログラムの中では、ひょっとすると異端ではと危惧している。それは、コーチングやファシリテーションが必要になるシーンというのは、決して教室の中ではなく、現実の職場や生活の場にあるからだ。「机上の学問ではなく、実学としての学び」、「一期一会の精神」を強調するのもそこにある。豊かな人生を描いていく、また素晴らしいキャリアを築いていく、そんな1ページに、こんな、少々型破りの授業があってもよいのではと思い、今のところ、我儘を通させていただいている。

教室では毎回笑い声が絶えない。受講生のにぎやかなおしゃべりが始まると、講師が静止しても止まらない。あまりにも大きな声で笑いあう教室を、隣の部屋から覗かれたことも・・・。そんな授業風景ではある。学んでいるのは「コーチング&ファシリテーション」。ハッピーキャリアプログラムでは、「女性の仕事復帰・起業コース」と「女性リーダー育成コース」の2コースを展開している。「コーチング&ファシリテーション」は、この仕事復帰、起業と女性リーダーという異なるニーズを持ったメンバーに参加いただいている。

子育てのために休職し、復職が近づくにつれ、果たして自分は復職できるのだろうか、どうすれば、すっかり取り残された環境や人間関係に適応できるのだろうか、と不安を抱え、悩んでいるメンバー。また、起業の夢やアイデアは膨らむものの、果たして周りの人達を、自分の想いの方向に気持ちよく動かすことができるのだろうかと、途方に暮れているメンバー。職場のリーダーとして、なかなか組織に適応できない部下や後輩の育成に苦労し、また、無理難題を押し付け、自分の提案を受け入れようとしない上司にプレッシャーを与えられ、それでも、何とか組織と人を良い方向に動かしたい、自ら成長を遂げたいと願っているメンバー。こんな人たちが「コーチング&ファシリテーション」の門戸をたたき、入講してくる。

ゴールは明瞭だ。

影響力を発揮するために必要な要因とスキルが分かった!
これまで良い関係ができなかった理由が分かった!
早くコーチングやファシリテーションをやりたい!

と思っていただくこと。
というのも、周りの人とうまくいくかが不安になるのは、「どうすれば良い人間関係を築けるかの、原理原則を知らない」ため。リーダーとして上司や部下をなぜ動かせないか、その要因の一つは「影響力が発揮できていない」から。そして、まさにこれらを可能にするのがコーチング、ファシリテーションというスキルなのだ。

これらの根本は「合意を形成できるかどうか」にある。コーチングとファシリテーション、名と体は別だが、その根底にあるのは、いかに良い合意をし、互いの目的を達成するかである。4回の講座では、この合意形成をテーマとし、上司や部下・後輩との合意形成をコーチングという手法として、周りの人や集団の合意形成を、ファシリテーションという手法として、講義やグループ討議、さらには演習や実習を通じ、「実学として」、「一期一会の精神」で学び取っていただく。その過程で、教室中に受講生の心の底からの笑い声が響くのだ。

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5年間(9~13期生)の受講者の概要

これまでに受講した1~13期生は233名。過去5年間に受講した9~13期生は30代(49%)と40代(42%)が中心です。お子さんのいる人が81%、特に育児休業中の方はお子さんが0~2歳と小さく、中には受講期間中に出産された方もいます。

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