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マーケティング・マネジメント 中西 正雄先生

2014.01.31 授業風景

関西学院大学経営戦略研究科
名誉教授・客員教授
中西 正雄

 「マーケティング」はどなたもあちこちで目にされ、耳にされる言葉だと思いますが、内容をよくご存じの方は少ないのではないでしょうか。
なんとなく「商品を販売する」とか、「広告・宣伝する」と言う意味だと思っていらっしゃる方は多いでしょう。ですから「あの会社はマーケティングに力を入れている」と言われると、「商品を売り込むことに積極的な会社だ」と考えがちです。でもそれはちょっと違うのです。

nakanishi-1.jpgそもそも「商品を売り込む」ためには、「それを購入したい」と思う人(消費者またはユーザー)がいなければなりません。
誰も興味を示さない商品を「売り込む」のは至難の業です。「マーケティング上手な会社」は誰も興味を示さない商品を無理やり売り込もうとはしません。そんな無駄な努力をするより、多くの人が欲しがる商品を開発し、提供する方がずっと容易で、しかも効率的な販売ができるのです。

マーケティング上手な会社ほど、誰がどんなものを欲しているか、事前によく調べます。
新製品開発の際に十分検討することは当然として、既存商品についても、顧客との対話を通じてより多くの人が望むように改善を加えます。
そして「この商品なら多くの人が欲しがっている」と確信できる商品ができたら、できるだけ多くの人に知ってもらえるように「こんな商品をお得に提供できます」と広告や宣伝をします。(営業担当者を使うこともあります。)
もう一つ大切なのは、商品がそれを買いたい人の手に入りやすい場所に置かれるよう、適切な販売店を選ばねばなりません。
さらにマーケティングの上手な会社は、商品が買い上げられた後についても、消費者やユーザーが使いやすいように種々のサービスを行ったり、苦情に適切に対処したりします。
これらがすべて「マーケティング活動」の範囲に含まれるのです。

nakanishi-2.jpgもうマーケティングが「既存の商品を販売すること」や「広告・宣伝すること」だけでないことは分っていただけたことと思います。
マーケティング・マネジメントの教室では、こうしたマーケティング活動に関する理論の概要を学ぶだけでなく、具体的な事例について、どんな活動をしたらよいのかをクラスの全員でディスカッションします。どんな素晴らしい理論も、それを実際の商品や状況に当てはめて考えることができなければ役に立たないからです。
様々なバックグラウンドをもった人々との議論を通じて、新しい見方を学び、将来の役に立ててもらえるように授業を進めてゆきたいと考えています。

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