当コースは、厚生労働省「専門実践教育訓練給付金」認定事業、および文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP)認定事業です。

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三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 センサ情報処理システム技術部       撮像システムグループ 主席研究員 菅野 美樹 様

「ハッピーキャリアプログラム」から受け取ったもの

私は入社以来20数年、メーカーでの研究・開発・設計に携わっています。中堅とされる時期の私は、会社の業務だけで精一杯、周囲を見渡す余裕を持てず「流されて」いました。その頃、仕事に限らず儘ならない事、割り切れない事が続き、資格取得や書籍の中に答えを探す一方、もっと学問として体系化された『知識』をインプットした上で、『自分の基礎』を作り直すべきでは?と考え始め、「ハッピーキャリアプログラム」を見つけました。

もちろん最初は迷いました。毎週通えるのか?女性だけの中でやっていけるのか?等々。でも考え続けるうちに「知り合いのいない中でゼロから何かを始める機会は貴重なのでは?」だとすれば自分を試すことができるかも!と不思議とワクワクするようになり、受講を決心しました。

2016年度の受講期間中は、想像していた通り、事前課題やレポート作成に追われました。「チャンスは一年間、ベストを尽くす、そうしないと後悔する」と肝に銘じて、なんとか最後まで乗りきりました。先生や講師の方々、そして同期の皆さんのおかげで『知識』を吸収するという目的は十分に達成でき、経験やネットワークも得られました。「課題」「レポート」は単なる宿題ではなく、『知識』と自分が置かれている立場・状態を紐付けて何度も考えさせる機会だったと、今なら思い至ります。


もう一つの『自分の基礎』について。当たり前のことなのですが「フォロワーがいてはじめてリーダーは存在する」という話が、強く印象に残っています。講義が進むにつれ、リーダーかフォロワーかの二者択一ではなく、チームでの目標達成に向け都度求められる役割を果たしたいと思うようになり、今の私の基本姿勢になっています。そのために必要な行動指針決定・課題解決には、講義で得た知識をもとに客観的判断を心がけるようになりました。

受講を通じてイノベーションが起こる職場風土の醸成に興味を持ち、2018年度には社外の組織マネジメントに関する研究会に参加しました。ここでも問題意識を共有する幅広い年代の参加者と出会い、月例研究会を企画・運営したり他社の良好事例を学んだりと、充実した一年間を送ることができました。ハッピーキャリアだけでなく、この時の仲間ともやり取りは続いており、刺激を受け、励まされています。

2019年度にはこれまでの学びを活かし、周囲の協力を得て社内で設計スキルに関する勉強会を立ち上げ、この機会がなければ知り合うことのない方々と繋がることができました。若手の育成が目的ですが、ささやかながら社内ネットワーク構築の一助になればと思っています。業務に直結しない活動にもかかわらず、理解し支えてくださる上司にも感謝しています。

今改めて振り返れば、ハッピーキャリアプログラムで学んだことは、「自信」と「ツール」という形で私の中にあるのかな、と思います。「自信」を持って前向きに行動することで視野が広がり、「ツール」を使うとぼんやりしていたもののピントが合ってきます。この視界を良好に保てるよう、焦らずに私らしく日々を積み重ねて行くつもりです。